(2005/9/28) ちちんぷいぷいのロケのお話しを掲載しました。


new ちちんぷいぷいのロケ日記  by生産者くしだとよひさ 

  
(写真)里見浩太朗さんと小野陶子アナウンサー

1:ロケが終わって(9月28日)

今日、MBSのちちんぷいぷいの撮影がありました。
前日から椎茸の状態が気になりそわそわ。
今朝になって胃がきりきり。

明石家電視台でおなじみの小野陶子アナウンサー
が来られました。

スタッフの皆さんのおかげでなんとか撮影を切り抜けました。

里見浩太朗さんに喜んでもらえただろうか?

編集されてものすごく短い出演かもしれませんが
放送日は、10月7日”スターの休日”のコーナーです。
どんな感じになっているのか、もう自分では何もすることは
出来ないけれど少し不安です。

9月の天候は、まだ不安定で、夜の寒さが安定しきっていないので
きれいによい椎茸が揃って発生した、完璧!というには
及びませんが、なんとか及第点の発生は出来たのかな
と思っています。

めっちゃ真剣に作り、まさに厳選した椎茸を
持っていって頂いたので”やるだけはやった”
というかんじですが、喜んでもらえたかなあ?

大学受験の合格発表のように
ドキドキしながら当日を待ちます。


2:ロケ翌日(9月29日)

さきほど、ちちんぷいぷいのスタッフの方から連絡があった。
”里見さん喜んでおられました”と。

今回は、里見浩太朗さんに喜んでもらいたい、
ちちんぷいぷいの番組に貢献したい、その一心で
お話しをいただいてから出来る限りの準備をしてきました。

十分ではなかったかもしれませんが、そのような連絡を
いただいたことでうれしい気持ち、ホッとした気持ち
やり遂げたという気持ちになれました。

京都生協の商品部の方を始めお店の方々に日頃から
理解と努力をしていただきご苦労をおかけしていますので
京都生協の私のつくった”昔ながらの原木しいたけ”の
販売促進に貢献し、ご恩返しが出来ればと願っています。

原木栽培のしいたけは、形状や大きさをそろえることが難しく
また、出荷の際予定より多い、少ないがほぼ毎日のように
出てきます。

そんな中でほぼ全量のすべてのしいたけを引き受けて頂いている
ことに対して、お世辞ではなく心から感謝しています。
そして、なによりそのしいたけを指示してくださる方が
おられて初めて、私はしいたけ栽培を継続できるんだ
ということに感謝しお礼申し上げます。

ありがとうございました。
これからもよろしくお願いします


3:またまたスタッフの方から連絡があり・・・(9月29日)


さきほどの電話から数時間がたったとき、今度は、ロケに同行されていた
別のスタッフの方から電話が入った。

そもそも9月の23日に初めて、
”スターの休日というコーナーで里見浩太朗さんがすき焼きを食べられるのですが
里見さんがしいたけをお好きだと言うことでその中に入れるしいたけについて
京都産のおいしいしいたけを探してきて里見さんに喜んで頂こうということで
おたくのホームページを見てお電話いたしました。”
と連絡をいただいたんです。

先ほど聞くことが出来なかったこと
”あの大きなしいたけを実際にどのようにしてすき焼きに入れられたのか”
を聞いてみた。

するとオンエアを見てもらえればわかるけど、里見さんが自分でしいたけを持って
しいたけのじくの先の少しだけを切って、ほとんど軸がついたまま
大きなしいたけを4つ鍋に入れられたと返事があった。

”あの大きなしいたけを軸がついたまま4つも入れたら鍋がしいたけだらけになってしまうでしょ”
と言うと
”まさにそんな感じで、あんなすき焼き見たことありません”
と笑って答えが返ってきました。

本当に喜んでおられたかどうか問うと
”カメラが回っていないところでもおいしいおいしいと言っておられた”
”松茸よりおいしいと言っておられた”
というエピソードを聞けて本当にこころから良かったと思えました。

重労働で手間もかかる、そんな原木しいたけにこだわって
生産しているのは、原木しいたけの味が菌床しいたけには
まねの出来ない味だからだです。

原木しいたけは、自然の山に生えているクヌギやコナラの木の栄養分だけで育てる。
まさに自然の奥深い、濃厚な味で香りも、歯ごたえも菌床しいたけの比ではない。

ところが昨今、原木しいたけは一般のスーパーではなかなか手に入らない。
大きさや、発生にばらつきがあるので小売業者にとっては扱いづらいのです。

そんなことから”しいたけの本当のおいしさ”を知らない方が増えている。
原木しいたけを食べたことがないからだ。

原木しいたけを初めて食べた方の多くは、
”しいたけってこんな味なんですね”と言われます。

一人でも多くの人に、原木しいたけを食べていただいて
本当のしいたけというものを知ってもらいたい、そして喜んでもらいたい、
それが私の願いです。

ロケの時にそばにいた4歳の長女が、
ミトコンさんしいたけおいしく食べてくれはったかなあ”
と聞きました。
(里見浩太朗さんのことを水戸黄門さんと説明したのだが”ミトコンさん”になってしまった)

”おいしい言うて食べてくれはったみたいやで”
というと
”良かったなあ”
と言った。

ホントに”良かった”


チカちゃんのコラム
 
〜ちわー!チカでッス〜  第4回 (2002/3/22)



春風が頬をなでるキモチイイ季節、皆さんお元気ですか?
三寒四温と言うけれど、雪はもう降らないのかな、新聞の「スキー場だより」で積雪
量がどんどん減っていくのが気がかりな今日この頃です。
でもそのかわり、山菜つみの本格シーズンが、もうすぐそこに!春本番まであとわず
かですね!

さて、ウィンタースポーツは毎年スノーボードのわたくし、
今シーズンは混雑を避けて、福井や新潟のゲレンデにて、おしりでたくさんの穴ぼこ
をあけました。そんな中、特に気に入ってしまったのが、新潟のゲレンデ、新井市の
「mountain&snow park ARAI(アライ)」です。

京都から450q、東京に行けるぐらいの距離がありかなり遠いですが、それはそれ
はサイコーにキ気持ちイイ!ところです。
まずはなんといっても、パウダースノウが最高です。
ゲレンデは中級者レベル以上のコースがほとんどなので、上手い人ばかりで、
マナーを守ってスマートに滑りを楽しむことが出来ます。
関東からの外国人のひとも多く、インターナショナルな雰囲気さえ有ります。
リゾートに徹底していて、従業員のサービスは完璧。食べ物もおいしい。
(特にオススメは、イタリアン!すべり終えてから、窯焼きピザにワインなんて、も
う言うことないー!)
ゲレンデの安全面のフォローも、あえて雪崩を起こして山のバランスを保つなど日本
で唯一という管理をしています。降雪は自然現象ですから、それを上手く利用させて
もらって、行くたびに滑るコースが変わっているのも魅力です。

そんなアライに、今年ますます惚れ込んだのは、リフト乗り場の横にあった一枚の看
板。黒板で、毎日コメントを変えているようです。

「3月1日Fri くもりのちはれ
もう3月になってしまいました。春っぽい日になる予報です。
ツアースキー(ボード)気分でちょっとかついで歩いてみるのも
ARAIの楽しみかたの1つだと思います。
人が周りにいないような山の中でも、ず?っと歩いていくと
必ずロープにぶちあたります。それをくぐらなければ必ずコースに
戻って来れますので、
安心してハイキングに行って来てくださ?い。」

こんな「行ってらっしゃーい!」なコメント、ほかで見たことない。
禁止看板ばっかりダメダメづくしのゲレンデが、今の日本の状況です。
マナーが悪いお客さんが多いから仕方ないんですね。
事故を未然に防ぐには、コースをわかりやすくして、ダメダメにするしかないみたい。

でもこのゲレンデは、ダメというより、まず徹底して安全管理の策を尽くす。
山と自然をしっかり見てるんですね。しぜんといつも相談してるみたい。
ゲレンデの範囲の一番外側に張られた一本のロープ、そこがゲレンデ責任と自己責任
の境界線。でもふつうに滑っている分には、ロープってほとんど見あたらないんです
よ。だから、あんしんして思いっきり飛んで滑って、遊ぶとこが出来るんです。
なんて懐が深いんでしょう!!
まだまだアウトドア下手な日本において、こんなゆとり、感激です!

スノースポーツがお好きなら、ぜひいちどアライ、行ってみてくださいな。

追信:ゲレンデベースにスパがあります。
そこのジャグジーは深くて雪見でこれまたグー。ニンマリですよ。




〜ちわー!チカでッス〜  第3回 (2002/2/22)

自然大好きコラムもこれで3回目です。が、自然の話があんまり出ていないかな?
今回もそうかもしれません。まぁボチボチまいります。

今日は温泉の話です。
このあいだ、一日ぽっかり予定があいたので、思い立ったが吉日で、温泉に行って来
ました!京都府は綾部市にある、「あやべ温泉」です。

景色がいいよ〜と知人に勧められて、前から一回行ってみたかったの!
その日は曇り空で、時折雪が降ってくるというお天気でしたが、
あったかーい温泉に浸かればそんなことは問題なし!と、さっそくタオルがわりの
愛用の手ぬぐいを持って、ハンドルを握りました。

京都から走ること2時間ほど。
のどかなたんぼ道にさんかく屋根の集落をいくつも抜けて、山の上の「あやべ温泉仁
王の湯」に到着。雪が本降りになってきました。

まず入場料を払うと、日帰り入浴は、なんと400円!平日は300円だそうです。
これは値打ちです。
せっかくなので泉質なども調べました。
ナトリウム炭素水素塩泉で、効能は、筋肉痛・神経痛・関節痛・慢性消化器病・打ち
身・ねんざ・冷え性・疲労回復・・・う〜ん、効きそう。。。
お客さんは、10代20代のピチピチヤング世代はまず居なくて、そうですねぇ、平
均年齢50代ってとこでしょうか?若い人といえば、小学校前のお子ちゃんぐらい。
とにかくおじいちゃんおばあちゃんの多い温泉でした。3世代温泉かな。
ほのぼのしててよかったですよ!

おおきなお風呂に、眺めのいい(眺められそうな)露天風呂、若返った気分にさせて
くれるミストサウナ、そして、オススメは「薬草湯」!
薬草湯には、チンピやしょうがなど22種類の生薬が配合されているそうで、いかに
も体に良さそう。生薬の成分がしっかり出ている証拠なんでしょうねぇ、それはそれ
は、キッツイ匂いに、お湯の色はまるで「おうど色」!
ゆっくり肩まで浸かると、じわ〜っと体に染み込んでくる感じがしました。

その後しばらく屋根付き露天風呂で雪の降るのを眺めて楽しんでいると、
雪がやんですこし晴れ間が。。。青空も、一瞬幻のように現れて、遠くの山から
蒸気が立ち上って、それはそれはキレイでした。
一瞬だったからよけいにです。

お風呂上がりは、やっぱりビール!
しかし、私は帰りの運転もあるのでグッと我慢して、そのかわり気になったメニュー
をオーダーしてみました。それは。。。「栃餅アイス 450円」
焼いた栃餅と、バニラアイスと、あずきが一皿に。
熱っ!と、冷たっ!と、もちもちとつぶつぶと、それが口の中に。。
こーれは、おいしい。満足。
地鶏の唐揚げも、プリップリのとりさんがおいしかったでーす。ぜひ。

温泉ってやっぱり最高!いいところ見つけたら、みなさまもぜひ教えて下さいな!


 


   
〜ちわー!チカでッス〜  第2回 (2002/1/15)

明けましておめでとうございまーす!
「原木しいたけホームページ」はじめてのお正月。みなさまどうお過ごしですか?

私の初詣では、ここ年々か、決まって奈良の春日大社です。
おみくじを引いて、甘酒を飲んで、
そしてならまちの路地裏にあるおいしいおそばを頂くのです。
長野県大町のそば粉を使った手打ちそばと、さくさく天ぷらのミニ天どんとがセット
で千円。ね、安いでしょ。そしておいしい。心を満たしてくれる味わいです。
奈良といえば、鹿。鹿ももちろんいっぱいいました。
でも鹿せんべいは、わたしはあげないの。みんながあげてくれるからね。
そしてわたしは猿沢池の亀に、フをあげます。

ちなみに今年引いたおみくじの結果は、末吉。ちいさいなぁ。でも、
立ちのぼる朝日のごとくさわやかに、だそうです。
なんかうれしい。。ワクワクします。

さて、去年はコラムスタート!といいつつ一回しか書けなくて誠に反省。
さぁ2002年!
自然大好き、のんびり大好き、おいしいもん大好き!なコラムを
お届けします!

自己紹介がわりに趣味&遊びのフィールドを少し紹介しますと。。
まずカヌーは、和歌山の熊野川、瀬戸内、琵琶湖。まだ初心者です。
キャンプは、どこでもいつでも、主に関西一円で。のんびりしてごちそうを食べて、
たき火を見ながらゆらゆらするのが楽しみ。
ハイキングは、自然観察をしながらの山歩き、街歩き。
去年、自然観察指導員というのんになりました、このHPの主催者くっしーと出会った
のもこの時です。
その他、スノーボード、根性無しのフリークライミング、ドライブ。

あっちこっちで美味しいもの、面白い話、素敵な人に出会います。
サラリーマンな日常の隙間に、そんな刺激をはさみこんで楽しんでいます。

今年はどんな発見があるかな?どうぞおつきあい下さい。

 

 〜ちわー!チカでッス〜   第1回 

はじめまして!チカでっす!
まずは、「昔ながらの原木シイタケ」ホームページのアップ、おめでとうございます!
これまで、うちから車で70分の南山城村まで、シイタケの小売りと、生産者の方の笑顔を求めて通っていた、いちファンとして、京都生協での販売開始をとてもうれしく思います。
ご発展を、ココロヨリお祈りしております。

初めて、南山城村のしいたけを食したのは、そう忘れもしない、8月。
ひょんなことから知り合った櫛田さんから(このニッコリ兄さんを、くっしーと呼んでいます)、一箱のしいたけが送られてきました。
その5日前に初めて出会ったとき「シイタケ作ってる。いっぺん食べてみて。」って言ってはったけど、ほんまに送ってくれたんや〜。わぁ〜。いっぱい入ってる。しかも、おいしく食べる説明書つき。
せっかくだ。これは、カタチから入らないと。
友達に七輪の手配をし、会社帰りの100円ショップで、炭と火ばさみを買いました。
るんるんで家へ帰り、自然大好き仲間と集合して炭をおこして、準備オッケー。
シイタケのじくを付け根から切って、いざ、しいたけちゃんを網の上へ。。。じくも割いて網の上へ。。
パチパチという炭の音を楽しみながら、しばし待つ。
しばらくすると、シイタケの真ん中の切ったじくのところからじゅわじゅわとエキスが出てきた〜、もうすこし。
うう〜ん、もう少し。んー待てないっ。
じゅわっとエキスがこぼれそうになったところで、説明のとおり塩をパラぱらーっとして、さ、パクッと口へ!
うーーまーーいーーーーー!
シイタケの濃ーい味、山里の秋の香り、いままで感じたことのないシイタケのうまみ。
それは、夏に岡山県牛窓の海でこっそり取って磯で炭焼きで食べた、サザエのような、
あるいは、ちょっと高いブランド牛のささっとあぶって食べる肉のうまみのような。
主役のシイタケの横で、けなげに焦げるじくは、ポン酢につけて、パクッ。ん〜ん、おいしい。。
とにかく、これまでシイタケを、きのこの中で一番地味な、ただのシイタケだと思ってきたことを反省。
原木が長年蓄えてきた力と、その原木を育てた自然に感謝。
ちいさなシイタケにこんなにパワーがつまっているとは!
それ以来、すっかりシイタケに魅せられてしまったのです。マッタケよりオイシイ!
は、極端かな?いや、ほんと。
その夜、結局くっしーのシイタケを全部食べてしまうのはバチ当たりな気がして、お友達のご家庭におすそわけしました。
案の定、喜ばれ、畑で抜いてきたばかりの枝豆と、柿に化けました。ひひひ。

このホームページではシイタケのおいしい食し方が紹介されていますネ。
これから、わたしもちょっとずつ試していこうと楽しみにしています。
けど、基本はやっぱり塩パラパラ!だな〜。
京都生協でシイタケを買い求め、また、南山城村の澄んだ空気と、素朴なみなさんの笑顔に会いに、これからもちょくちょくお邪魔しよ〜っと!


里山で暮らす者より〜kussy's column 〜

 アメリカで全く予想もつかないことが起こりました。
 不測の事態が起こる、すなわち食糧問題についても、”有事”について考える必要があるのではないか。海外依存度が高くなると、いつの日か不測の事態等の理由によって、食糧が供給されなくなることは現実に起こるのだということを認識する必要があるのです。

 これを受けて思うのは、やはり地域でつくられた農産物はその地域で消費されるべきであるということです。都会で産まれ育った私が今若者が減少している過疎地に暮らし、農業の将来、地域興し、環境保全、なんかについて考えたとき、行き着く先がこれなのです。不景気の今の時代に、外国産の安くて見た目も立派な農作物が消費者にとって魅力のあるもののように映るのはごく自然なことだと思います。遠いところから来る生鮮品ということで、ポストハーベストの問題や使用禁止農薬の使用、農薬の不正使用など経済面重視的な側面があるので安全性でかなりのリスクが潜んでおり、アレルギー体質の私などは自分の子供には安全なものを食べさせたいなどと思ったりしますが、ここでは安全性という面とは違った側面で外国産農産物の普及が及ぼす意味というものを考えたいと思います。

 外国産の台頭によって自由競争という名の下に国産の農業もコストダウンのための合理化が行われ、一方で条件不利地域といわれる山間部ではほとんど農業経営が成り立たなくなってしまいます。ただでさえ高齢化で弱体化している里山は、加速度的に崩壊が進むでしょう。
 いま、農業の多面的機能ということがいわれていますが、里山は人が暮らすことでバランスが保たれているため、人が住まなくなると里山はバランスを失って国土を崩壊させてしまいます。すなわち、大規模な災害が起こるということです。さらに、川や、海の産物にも影響を及ぼします。こうしたことをくい止めることを目的として、里山で農地を持って農業に従事している人には税金で所得を保障しようという流れになっています。
 私から見るとこれは全く不公平で無駄なお金の使い方だと思うのです。なぜかというと、生産意欲のない人でも、生産している実体さえあれば、意欲があって向上心をもった生産者と何ら区別無くお金が支払われるからです。里山で農業をして暮らしたい若者が、その思いを達成できるというものならまだ救われるのですが。
 そういった意味で今度は逆から考えてみたいと思います。先に言っていた”地域でつくられた農産物はその地域で消費される”というシステムが確立されれば、生産者サイドにとってみれば農業での生活が成り立って、里山で農業をしたい若者が増えて、里山の自然のバランスを守ることが出来ます。(一生懸命働かない人でももらえる)補助金もいりません。一生懸命働いた人がその対価としてお金をもらうのです。
 一方消費者にとっては、例えば精華町に住んでいる人なら遠く九州から来る時間の経った若採りいちごを食べなくても、すぐそばで、○○さんが△△という場所で▲▲という作り方をした完熟の状態で朝とれたいちごが安く手にはいるのです。
 しかしながら、京都府南部地域を仮に一つの地域と見たとき、いろんな種類の野菜が作られているにもかかわらず”○○さんが△△という場所で▲▲という作り方をした完熟の状態で朝とれた ”そのような農作物を容易に手に入れることは出来ません。これは流通の構造に問題があるのです。
 農作物は工業製品と違って天候に左右され、欲しいときに欲しいものを欲しいだけというわけにはいきません。そういうことから、生産者はつくったらつくっただけいつでも”いちば”というところに持って行きさえすればこれまではどうにか売れていたので、農家はつくるだけで良いようなものでした。流通の要求としては、そろったものを多く(ロット)、見た目が良く、日持ちする状態でということがあげられます。そして行き着く先はより高く売れるところを目指していたのです。
 こうした構造は、外国産の台頭によって国産農作物の競争力を低下させるものとなりました。なぜなら、流通の都合によって国産野菜の良い部分(安心、安全、新鮮)が消されてしまっていたからです。したがって、農作物生産者としても、売りっぱなしを大いに反省して、信頼され、喜んでもらえるようにしていく責任を持つようにしていかなくてはならないと思っています。
 具体的には、完熟状態で収穫したものを新鮮なうちに食べてもらうことや、生産現場、生産方法などの生産情報の公開による信頼感を得ること、選別を見直して流通のムダを省いてコストダウンをはかりより安く届けることなどです。

 予測不可能な事態が起こったときに食べるものがない、そういったことにならないように”地域でつくられた農産物はその地域で消費される”システムを確立する。農作物といった生命に直接関わる分野だけに、行政としても積極的に支援して欲しいと思います。(同時に無駄な補助金を使う必要も無くなるわけだから。)自由市場への干渉ということで圧力はあるかもしれませんが、子や孫の時代に安心して暮らせるシステムづくりとして公共の福祉に値します。
 マスコミは、ネギ、生しいたけ、畳表についてセーフガードの緊急発動があった際、自由主義を主張する日本が輸入制限をするのはどうか、消費者の生活を圧迫するものだといっせいにやりました。セーフガードの趣旨は永久な制限ではありません。急激に輸入が増えたものに対して、対策を講じる時間をもらうことです。そう言った期間に”地域でつくられた農産物はその地域で消費される”システムを確立し、消費者の選択肢として名乗りを上げると理解してもらうといいかと思います。
 そして、セーフガードが解除された際は、日本国民が子や孫にどのような社会を引き継いでいくのかをふまえて選択すればいいと思うのです。仮に、野菜はべつに中国につくってもらっていてもいいんじゃないかという選択をした場合、どんな事態が起こっても供給が途絶えることの無いようにきをつけることと里山に税金を入れ続けないといけないことを理解する必要があると思うのです。
 マスコミには、このような状況を是非伝えて問いかけて欲しいと思います。

 最後に余談ですがマスコミについて一言。最近のマスコミはきめ細かい情報を公平に提供することではなく、多くの場合右左が決まってる報道が多いので非常に不満です。マスコミはどうか、より多くの情報を公平に公開し、判断は世間がするような方向になって欲しいと思います。
 私が過疎地で農業を生業にして暮らしていると言うことで隔たった考え方になっているかもしれませんがもしそうであったならお許しを。

 
         里山で農業をして暮らす者より    櫛田豊久


 サルは傘を捨てて足を食う             (2002/4/21)
                           〜kussy's column 第2回 〜

 今年は季節が2週間程度早い感じですね。いま童仙房高原では山ツツジがとてもきれいです。

さて先の4月13日に今年初めての屋外バーベキューをしました。(思えば、昨年はゴールデンウィークのころ寒さに震えながらバーベキューをしていたので今年は本当に暖かいと実感します。)炭をおこして例によってシイタケを焼き、塩をパッパとふって食べました。おいしいわ、やっぱり。

 本題です。シイタケを食べるとき、みなさんは足を根元から切って捨てていませんか?料理するときはシイタケの足の先っぽのイシヅキというところだけを切って使ってください。

 なぜか。シイタケの足に関するエピソードを紹介します。
シイタケ栽培をしている里山にはサルの食害に悩まされている場所も多いのですが、なんとサルは、シイタケの傘の部分を捨てて足だけ食べるのです。人間とは全く反対なんですね。この話を聞いて、シイタケは傘の部分を食べるという人間の常識に疑問を感じます。実際、採れたてのシイタケを生食してみますと、傘の部分はいわゆるシイタケ独特の香りが口じゅうに広がる感じなのに対して、足の部分はくせのない甘さを感じました。サルの動物的な常識からするとシイタケの足の方がおいしいのは常識といったところなのでしょうか。

 焼くときは、シイタケの足を縦に裂くようにして2分割または4分割にして足までしっかり火を通すように焼いて食べるとおいしいです。天ぷらやフライの時も足をつけておきましょう。
(それにしても昨日のシイタケの天ぷらはうまかった!!)
あまりに足が長いときは、傘から1cmくらい残したところで切って料理し、切った足は別で料理に使うといいでしょう。
 ただし、鮮度の悪いものや時に足の状態の悪いものは足を食べることをあきらめてください。

これからの季節シイタケを食べるときは足を切り捨てないで、大きいものは焼く、小さいものはみそ汁に入れるか炊き込みご飯にする、大きくても小さくても揚げる、という3原則でシイタケを楽しんでください。

ただし、私のところで育ったシイタケに関しての話であって、ほかのシイタケにも該当するかどうかはわかりませんのでご了承ください。



 骨折したらシイタケ             (2002/5/21)
                           〜kussy's column 第3回 〜

 5月に入ってぱっとしない天気が続きまるで梅雨のようですね。地域の特産品のお茶刈りのほうも例年はこれからといったところですが今年は新茶(1番茶)はたいていの農家で終わっているようです。


 友人が骨折しました。お医者さんへ行くと”シイタケを食べなさい”っていわれたそうです。
この場合のシイタケは天日乾燥した干しシイタケになります。天日乾燥した干しシイタケには豊富なビタミンDが含まれています。ビタミンDはカルシウムの吸収をよくするため、カルシウムを含む食べ物と一緒に食べることで
骨の形成に大いに役立つわけです。


女性に多い骨粗鬆症の予防にも参考になります。
骨密度の低い方は、天日干ししたシイタケとカルシウムを含む食べ物を定期的に食べて予防に努めてくださいね。

 天日乾燥した干しシイタケの作り方です。市販されている干しシイタケはたいてい機械で乾燥されたものですので天気の良い日に2時間以上太陽の陽に当てるといいようです。生シイタケの場合でも2時間太陽の陽に当てるとビタミンDが増えますので試してください。


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