しいたけを栽培しながらの毎日を紹介します。
毎日更新したい。バタバタしているので、週1回くらいになるかも。。。(←すでに言い訳、、、)
ゆるゆると、おつきあいください。



 

京都生協きぬがさ店で試食販売 2006/10/9


今日、京都生協のきぬがさ店(北野白梅町の北、わら天神前付近)へおじゃまし、椎茸を焼いてお客様に食べて頂くという宣伝販売をしてきた。

まず、終わった後の第一声は、楽しかった!でした。

できれば七輪を持っていって炭火で焼きたかったが、消防等の理由でホットプレートで焼くことに。

そして椎茸を焼く。
味付けはもちろん塩のみ。

まずは、うまく焼けてるかどうか自分で食べてみる。
めちゃめちゃ美味い!
この美味しさを一人でも多くの人に伝えて共感できたらいいな。

そして試食販売スタート。

”味にこだわって原木で椎茸を作っています、とりたての椎茸を食べてみてください”
そう言って、とにかく食べてもらうだけ食べてもらおうとお客様に声をかけまくり、どんどん食べてもらった。

食べるだけと思って焼き上がった椎茸を手にとって行き過ぎて5mほど向こうで椎茸を口に入れたお客さんが、バックしてきて、”ホントに美味しいね。味付けはどうしてるの?”
”塩だけです”
”ホントに?”

今日は椎茸の予定じゃ無かったけどと言って試食した方のほとんどが椎茸を買ってくださった。
ちなみに今日は、菌床椎茸の特売日に当たり、一パック128円のチラシ商品だった。
私の椎茸の価格は228円。
百円高い。
その価格差は、栽培方法にあり、私の原木栽培のしいたけは、味にこだわって手間ひまかけて作るので値段は高いですと説明した。

何人もの方が同じ反応をしてくださった。
味の素で味付けしているのかと勘違いされるくらい衝撃的だったようだ。

1時過ぎから始めて4時半には2kgの試食用の椎茸が無くなったので、ディスプレイ用として椎茸が成った本物の原木を持っていったのでそれをその場でもいで焼いて試食してもらった。
(子供さんには、原木になっている椎茸をとってごらんといって食育体験としてとらせてあげたりしました。とってもうれしそうでした)

結局、本当に多くのかたが、試食してくださり、私の話を聞いてくださり、椎茸をたくさん買ってくださいました。
本当に楽しかったです。

今日特に印象に残ったシーンは、しいたけ好きの小さな女の子がおいしい、おいしいと言って、自分の乗っているカートを自分の足で操作してしいたけの方へ何度も戻ってきてくれたこと、それから、20代前半のカップルに試食してもらったときに言われた一言。
彼氏”このしいたけ、やばいね!”
彼女”まじやばい!”
私の知っている日本語では、そんなこと言われたらシュンとなってそれこそ私自身が”やばい”と思わなければならないが、いまどきの”やばい”は最高の褒め言葉であるようだ。
いまもこの”まじやばい”と言う言葉が心地よく私の耳に残っている。

本日お世話になった関係者のみなさん、ありがとうございました。









 

来年の勝負種菌は富士種菌F−206で 2006/10/6


原木栽培の椎茸生産者は、この時期今冬の植菌に備えて種菌選びに頭を悩ませる。

業界では、以前の主力品種の勢いが衰退し、世代交代の時期はとっくに過ぎているのだが、新品種が各社から発売されるも今ひとつ”これ”というものがなく、頭が痛いのが現状だった。

ところが昨年、新品種を求めて新潟まで試験品種を探しに行き、昨年の植菌で試験的に植えてみた富士種菌のF−206が今秋の発生状況などからみて大ブレイクしそうな気がした。

これは、私個人の主観ではあるけど、これまで数々の試験品種があった中で、かなりの手応えがある。

とはいえ、実績の無い菌なので、自然に左右される生き物であることを考慮し、たまたま今年の環境が適していたと言うことも考えられるので、注目し期待しながらも、今後もう少し時間をかけて慎重に菌の能力を見守ら無ければならないと考えている。 

しかし、そのへんを割り引いたとしても、原木椎茸生産者にとっては朗報であると思うし、少しは試しにこの冬植菌してはどうですかとお勧めしたい菌である。









 

さようならそしてありがとう 2006/9/22


平成11年2月の就農して以来、毎日毎日活躍してくれた初代クローラーがこの度引退することになりました。

エンジンは元気なので後ろ髪を引かれる思いでしたが、足下の修理に20万円以上かかるのと、それを気にしていた矢先にクラッチが故障し、新車が35万円と言うことを考えると”引退やむなし”という結論に達しました。

初代クローラー、ありがとう、そしてさようなら・・・





 

原木栽培と菌床栽培による椎茸の違い知ってましたか? 2006/9/15


10月1日よりキノコ類の中にあって椎茸のみ、原木栽培によるしいたけと菌床栽培による椎茸の表示を区別する法律が施行されることになりました。

写真は、近畿農政局が配布している資料です。

もちろん美味しいのは、原木栽培の方ですので”原木栽培”と言う表示を目印に椎茸を購入してくださいね。






 

京都生協の会議に出席 2006/9/9


今日、取引先である京都生協の本部と各店舗の農産部門の担当者が集まる会議に生産者として出席してきました。
(写真左と真ん中)

10月1日から原木栽培のしいたけと菌床栽培のしいたけの表示が義務化されることになり、担当者のみなさんの関心も高かったです。

これをきっかけに、何の気なしに”しいたけ”を食べていた人が、意識をして”原木栽培のしいたけを食べる”あるいは”菌床栽培のしいたけを食べる”というふうになって、原木しいたけの美味しさに気づいてくれる方が一人でも増えればと願っています。






 

いよいよ新木 2006/9/1


9月の声を聞いた途端秋らしく涼しくなりました。

これから、冬にかけてきのこ季節到来です。
きびしい夏を越して、今冬植菌した新しいホタ木を使い始めました。

左と真ん中が富士種菌の206という新しい品種ですが、椎茸の質がすばらしく良く、期待の品種です。

右は、秋山の632というこれまた最近の品種ですが、クヌギでの栽培ですので味がピカイチです。
ただ、初期の菌ののびが悪かったことでホダ化がうまくいかなかったものが出ました。









 

暑いですねえ 2006/7/15


さすがの童仙房も暑いです。といっても扇風機もしてませんが。

椎茸の新しいホタ木にも水をやりました。






 

台風の季節 2006/7/4  


今年もやってきました。台風の季節。

最も嫌なイベント?です。
台風が来るとビニールハウスの施設の保全につとめ(強風でやられないように)、ハウスの上部にかけてある遮光ネットを外します。
台風が通過すると次の日の朝日が昇るまでに元の状態に戻します。
台風の接近日は24時間の臨戦態勢をとります。


まず台風が来ると、直接影響があるかどうか見極めます。
来る確率が高くなると3パターンくらいの準備マニュアルを用意します。(これは毎回同じですが、再度確認し、実際に実行する段階で瞬時に要領よく行動するために行います)

台風が接近してきて風が強くなってきても数時間前まで強い日差しを受けることがよくあるので、本当にぎりぎりのタイミングを見計らってからしかネットを外せません。(椎茸は、35度でイエローカード、40度でレッドカードなのでハウスを閉め切った状態で遮光ネットは外すとたちまち40度を超えるので非常に危険なのです)

台風が通過中に、ハウスがやばいと判断したらハウスの骨がやられないようにビニールを自ら破くという究極の選択も頭に入れておきます。

台風が去った後、晴れる可能性が高いので、日が照るまでにすべての遮光ネットを元に戻します。

そんなことをしながらでも、いつも通り何事もなかったかのように椎茸は生長してくれますのでホッとするまもなく収穫作業に入ります。

台風3号、曲がってきそうやなあ。
勢力もつよそうやし。
今年は何回こんな心配させてもらえるのやろ。
トホホ。








 

しいたけ菌を目で見る 2006/6/16

 

今年の冬に植菌した椎茸の菌のまわり方を見てきました。

野菜と違い、菌は見えないので原木を縦に割って菌を見ます。
ちょうど今の時期は、野菜で言う苗作りの中盤なので
原木を割って見た菌の様子をアップしてみました。

丸く空いている部分が、クヌギの原木をドリルで穴を開けて菌を植え付けた様子。その穴の上下に白っぽくなっているのが”しいたけ菌”です。

ちなみに植え付けるときは、隣の写真のようにおがくずに混ざったしいたけ菌を種やさんから購入し植菌します。

その隣の写真は、出荷先の京都生協の各店舗の農産担当の方と年に一度現地勉強会を開催し、生産状況と販売状況の情報交換と相互理解を図っている様子です。












 

あけましておめでとうございます 2006/01/10(Tue) 11:16 No.226

あけましておめでとうございます。
久々の書き込みですが、前回のNo214の次の日は
20cmを超える積雪がありました。
ここに来てから一番多く積もったのではないのかな。

結局、年内に原木は到着せずに年が明けてしまいました。

年明けに予定していた7日の原木も5日6日7日と3日
連続の雪で延期、戦後最寒の12月だったとか。
今冬は仕方ないか。

週間天気予報を見ると、次の週末からグッと
気温が上がってくるようで、2月は暖かいかもしれません。

しいたけの暖房用の薪に使っている古いホタ木は
もう底をつき、今しいたけを収穫している木の
収穫が終わり次第すぐにたき物にするという
自転車操業でやりくりしている状態です。

初詣は、しいたけにはもちろんお正月という概念は
通じないので、家族で交代交替で行きました。

毎年、京都の上賀茂神社にお参りするのですが
今年は奮発して、厄払いとこれからのお祈り
をしてきました。

そういえば、先日”寒”に入ったものの
冬至はとっくに過ぎていて、12月中頃から暮れにかけては
夕方5時にはくらかったけど、まだ明るくて。
先日それに気づいてうれしくなってました。

まだまだ寒いけど確実に春は近づいている、
そんなことを実感する今日この頃です。

それはそうと灯油の値段何とかならんのかなあ。
買いに行くたびに3〜4円ずつ値上がりして。
うちのお風呂は灯油で沸かすのでお風呂を入るのにも
気を遣わずにはいられません。
一人目が入ったあとは、連続してみんなが入るようにしないと。
それと出来るだけ灯油を使わないように蒔をマメにくべて
風呂を追い炊きしないように気をつけています。


 

今年はお手上げ 2005/12/21(Wed) 15:44 No.214

今日の原木搬入予定もパスしなければならなくなりました。

結局、年内に10000本の原木を入れるつもりだったのに
まだ2000本しか入っていません。

今年はお手上げです。

今晩も雪になりそうだし。

寒気の南下と南に低気圧、3月のような気圧配置
ということは、ベタ雪かなあ。

こういうゆきは重いのでハウスの倒壊には気をつけないと。

先日、ハウス内の水道の配管から水漏れがあり
ホームセンターで部品を買い、応急処置。

本当に忙しい12月です。

年内は、29日が最終出荷で、年明け3日が初出荷の予定です。

しいたけちゃんたちは、正月という概念がないので
今年もたぶんパックをしながらの年越しになりそうです。


 

師走 2005/12/18(Sun) 21:59

昨日は、15cmの積雪があり、近所の人も
ここ20年来こんな冬はしらんと言われるくらい
今年の12月は、異常だ。

ここ数年、暖冬になれていたため特に厳しく感じられる。
昨日は、寝る前に温度計を見るとー7度。
お風呂のシャワーが凍結してでなかった。

もちろん、しいたけの方も生育遅れで昨年より
ずいぶん出荷数は少ない。

市場の値段は、超高値らしいが、私のところは
契約なので卸値は関係ない。

市場値が高く需要のある年末に
出荷しにくい状態であっても安定してなるべく多く
出荷するように心がけている。

産直を始めた頃は正直に言って、市場に出してたら
儲かったのになどと思っていたが、
さすがに5年目にもなると、こんな時こそ
取引先に喜んでもらえる、がんばろうと心底
思えるようになった。

逆の時は、辛抱してもらっているのだから当然ですね。

さて、今年の師走は、トラブル処理に明け暮れている。
ポンプの方は、修理のおじさんを山の下まで
4WDの軽トラで送り迎えして何とか復活
させてもらった。

昨日は、パソコンがトラブってバタバタした。

原木の方は、19日着は中止。

気がつけば今年はあと残り2週間を切った。

今年の師走はまさに”師走”だった。




 

また雪 2005/12/16(Fri) 00:59

12月というのに真冬並みの寒波が次々にやってくる。

今晩10cmの積雪があった。
12月の雪は降ってもすぐに溶けるのが普通だが
今日の雪は、暫く尾を引きそうだ。
今週末にこれまでよりなお強い寒波がくると言うからだ。

童仙房高原は、ここからどこかへ行くときは、10kmの
道のりで400m〜500mの高低差を下って行かなくて
はならず、雪の降ったすぐ後より、降った後の1週間くらい
ずっと凍結の警戒が必要になる。

次回原木がくるのが19日だがおそらく延期になるのではないか
心配している。

それに明日は、先日故障したポンプの修理に技術屋さんが
こられる予定だけど、これもおそらくここまでたどり着くことが
出来ずこちらもまた延期になるのかすごく心配だ。

何しろ加温してもハウスの温度はそんなに温度が上がら
ないのに今は無加温状態で椎茸の出荷に大きく影響して
きそうだからです。

  冷蔵庫から出たくないとき 2005/12/14(Wed) 02:25  

我が家には、椎茸用の業務用1坪冷蔵庫があります。
夏の暑いとき、冷蔵庫に入ると暫く涼んでいたくなります。
これは、みなさんよく理解していただけることと思います。

今の時期も、冷蔵庫から出たくない瞬間があります。

先ほど外の温度計はマイナス5℃でした。
このようなとき、冷蔵庫にはいると”あったかーい”
ので冷蔵庫で暖をとりたくなるのです。

夏の間は冷やすための冷蔵庫ですが、今日のような
さむーい日には、椎茸を凍らせないために冷蔵庫を
利用するわけです。
 

こんどは・・・ 2005/12/14(Wed) 02:17

倒壊したホタ場が復活し
ホッとしたのもつかの間、今度はハウス内の
暖房に使っている温湯循環ポンプが故障しました。

ハウスの暖房は、昨年使いその役目を終えた椎茸原木を
薪ストーブで燃やし、その熱を利用してお湯を沸かし、
循環ポンプでハウス内のパイプに湯をまわして行ってってい
るのです。

今日、ハウス内で作業をしていると妙に焦げたようなくさい
においがして原因を突き詰めると循環ポンプからお湯が漏れ
ていてストーブのなかのお湯がからになり、空だき状態に
なっていたのでした。

これでポンプはパーです。

そしてこれだけではありません。

さらに、パック時に使っている自動パック機の
ラップをつかむ部品があるのですが、その部分が
消耗してダメになり、新しい部品を注文するという
不幸にもあったのです。
まあこちらは消耗品の寿命が来ただけなのですが
重なるときは重なるもんでつらいものです。

トホホ。

 

1車目終了 2005/12/12(Mon) 23:53

2000本の原木を昨日、トラックから降ろし、
自宅まで軽トラで26往復し深夜までかかって
降ろしました。

今日、その原木をムシロで巻いてビニールをかけ
保温と保湿に心がけ原木を枯らし、椎茸菌を蔓延させます。
その第一段階を仮伏せと言い、桜の咲く頃(私の所では
お茶刈りの始まりが目安)まで今のハウス内で管理します。

原木は、あと10000本、トラックにしてあと5台分
到着の予定です。毎日、次年度のしいたけ原木の仕込み=植菌作業に必死で頑張っています。
1月16日に開始して約半分の6000本が終了しました。
この間発生はお休みしていますので一日でも早く植菌を終えて出荷できるようにしたいと思っています。

 

いよいよ明日原木到着 2005/12/10(Sat) 11:49

いよいよ明日、次年度の原木が到着します。
2006年の椎茸栽培がスタート、と言った心境です。

朝8時に10トン車で2000本のクヌギが到着。
自宅までは道が狭い関係で大型車が来れないので車で10分
の道ばたに約3時間かけて一本一本手でおろし、その後
軽トラックに一本一本積み直して自宅まで運び、さらに
軽トラから、ビニールハウスの施設内へ一本一本降ろして
並べるところまで一日で行います。

その作業は深夜までかかります。
明日は、体力勝負。
今日から体調を整え、明日に備えます。

 

来年に向けて 2005/12/08(Thu) 14:14

今は椎茸出荷の最盛期です。
特に年末は、お店の方の需要が多いため一生懸命出荷するように
努めています。

そんな中、11日には来年度に発生させるしいたけ菌を仕込
んだクヌギ原木が到着します。

はやくも来年の準備です。
到着した原木は、温度をとり、原木内の水分を抜いて木を枯らし、
しいたけ菌の蔓延を促進させる管理をします。

順調にいけば、2006年8月から順次発生させ、
消費者の皆様に食して頂けると思います。

次年度の菌は、No184で書きましたが、味によりこだわって
しいたけ菌の種類を選択しました。
初めて栽培することになる菌については、栽培上不安もありますが
美味しいしいたけをたくさん発生させ、喜んで頂けることを
思い描き、今から楽しみにしています。

 

雪にやられました 2005/12/07(Wed) 01:12

12月4日、朝外を見るとうっすら雪化粧。初雪でした。
今年は早いねなんて思っていたら、翌5日の夕方も小雪が舞って
夜も降るとの予報。

嫌な感じがして、朝5時まで人工ほだ場のネットをチェック。
その時点で雪は止み、路面も凍結していなかったので
そろそろ寝ようと床につきました。

7時過ぎ、嫁さんに雪すごいでと起こされ見てみると
5cm以上つもっているよう。

寝付いたばっかりで布団の中でどうしようかなどと
考えて7時半に人工ほだ場の所へたどり着く。

万事休すでした。

台風の時のように、ダメと判断した時点でネットをはずせばよい
などと思っていたのが間違いで、雪の重みでうんともすんとも
動かず、下から長いトンボで雪を押し上げてネットから
雪を落としても、次々に降る雪に追っつかず、気がつけば
10cmくらいの積雪になっていました。

さらに雪が激しく降り続くので、ほだ場の支柱が折れ曲がる
ことを阻止するため、ネットを止めているワイヤー20本の
うち15本を切断し、自らほだ場を破壊したのでした。

台風の時などは、ずいぶん遠いところを通過するときでも
やらずに何か被害を受けたら後悔すると考えて、
ネットを外すなど慎重にやってきたのでした。

ところが今回、この時期の雪は降っても5cmまでと勝手に
思いこんでとんだしっぺ返しにあったのでした。

やるべきことを確実に!

これをしっかり守っていなかったことが今回の結果と
なったのでした。
これを教訓に今後しっかりやっていきたいです。

 

栽培方法義務化決定 2005/12/05(Mon) 01:31  

2006年4月より原木栽培、菌床栽培の表示が義務づけられる
ことになりました。

消費者の中には、原木栽培の椎茸なのか、
菌床栽培の椎茸なのか確認して購入し、食している方がどれだけの
割合でおられるでしょうか。

”国産だから買う”という方はおられるでしょうけど、
”原木栽培だから買う””菌床栽培だから買う”と言う方は
まだまだ少ないのではないでしょうか。

先日、東京の大田市場の椎茸担当者の講演を聴く機会があり
ました。

日本一の市場と言われる大田市場では、昨年11月より
”原木栽培椎茸”と”菌床栽培椎茸”を分けてセリを行う
ようにしたという。

これまでは”椎茸”としてセリが行われていたので、
原木栽培であろうが菌床栽培椎茸であろうが椎茸は
椎茸であったわけです。

講演には、原木しいたけと菌床しいたけのセリが分けて
行われるようになったことで原木栽培と菌床栽培の違いが
消費者に理解され、その上で苦戦を強いられている
菌床しいたけと勝負したいという思いが込められていた
ようでした。

話の中で、仲買人がどんなしいたけを良い椎茸と思っているか
ということについて、”日持ちの良い椎茸”だということを
聞きました。

消費者は、日持ちの良い椎茸を求めているのかな?
原木栽培で椎茸を作っている生産者は、日持ちの良い椎茸を
作りたいから原木栽培をしているのかな?
と言うことが疑問に思います。

私は、なぜ原木栽培の椎茸を作っているのですか?と聞かれた
場合、重労働だし、手間暇はかかってコストもかかるけど、
食べて美味しいからです、と答えます。

美味しいと思う椎茸を美味しいうちに、新鮮なうちに食べて
ほしいので産直しています。

講演を聴いて私が思ったことは、原木しいたけをアピール
するのは、市場や仲買人に対してではなく消費者にたいして
するべきで、流通のニーズである日持ちの良い物を作ること
が原木しいたけの栽培を続けることにつながるのではないと
言うことです。

私は、すべきことを真剣に一生懸命してその上で、
消費者の方に原木しいたけ不要という結論をいただいたのなら、
納得して敗北を認め、幕を引く覚悟はいつでも持っています。

自由経済主義国家で商売をする者の定めだからです。

とはいえ、こんなに美味しい原木栽培の椎茸だからこそ、
しっかりまじめに真剣にやることをやっていれば、
分かっていただける方が必ずおられると確信しております。

だから、菌床栽培の椎茸に、流通業者のニーズである
安定出荷など味以外のほとんどについておされている感のある
原木栽培椎茸ですが、鮮度と味を最大の武器に真っ向から勝負を
挑み、一歩も引かないぞという気持ちで頑張っていきたいと
思っています。

 

来年度の菌 2005/11/08(Tue) 01:18

しいたけの菌にもいろいろ種類があります。

夏に強い品種、冬に強い品種、湿気に強い品種、乾燥に強い品種、美味しい品種、たくさん出る品種など多種にわたります。

当然、生産者としては、夏にも冬にも強く、湿気にも乾燥にも強く、美味しくていっぱい出る品種が良いわけですが、そのような万能品種は残念ながらありません。

そこで、植菌時期の冬になる前の今の時期に次年度の種菌を何にしようか各生産者はあれこれと悩むわけです。

一つの品種で、暖房やクーラーを利用して一定の環境を作って乗り切る人や、季節季節に応じた複数の品種を組み合わせる人など色々です。

私は、後者の色々派です。

しいたけの旬は、春と秋ですが、暑い夏と寒い冬は発生が難しく、夏は、温度がとれるため工夫すれば何とか克服することも出来るのですが、とりわけ寒の頃は植菌時期と重なることもあり特に出荷量が減るのです。

ところが、しいたけの需要は、寒くなるほど多いのです。

そこで、契約出荷している立場上、私は需要期にしいたけを出来るだけ多く出荷できるように秋冬に集中発生する品種を選択し、少しでもこの問題を克服するように心がけています。

次年度の種菌は、4年間安定して発生してくれた富士種菌のF103と言う品種に変え、味が良いというF352を植菌することにしました。

また、就農以来ずっと主力品種であった春から夏に強い秋山種菌のA567を秋冬専門のA711とF352に振り分けました。

夏はいらないと言ってもゼロと言うわけにはいかなので、味が抜群の良い菌興菌の697号をメインにしています。

103も567も毎年安定して好成績を収めてくれてきたので断腸の思いですが、契約してダイレクトに出荷している以上、需要のある時期により多くの美味しいしいたけを出荷するという使命を果たすために新たなチャレンジを決意したと言うわけです。

初めての挑戦は、未知の領域なので非常に不安も多いのですが、美味しい原木栽培のしいたけを出荷し、食べていただいた方に喜んでいただけるという思いだけを頭に描いて次年度のチャレンジを自ら楽しみにし頑張っていこうと思っています。

  12人の生産者を訪問 2005/10/23(Sun) 23:47

八王子、群馬、新潟の順に2日で12人の生産者を訪ねてきました。

付き合ってくれた富士種菌の藤井君、お疲れ様、そしてありがとうございました。

2日間、本当にハードな日程でしたが、こんなに厳しい業界事情にも皆さん元気で明るく、そしてしっかり経営しておられました。

ここのところ、近隣で原木しいたけ栽培を廃業されたり規模縮小されたり、そんな寂しい情報しか聞かなかったので、久しぶりに生きの良い同士の方と語り合えて本当に充実した2日間を過ごすことができました。

特に2日目のIさんはめちゃくちゃ忙しい中、夜にお時間を取っていただき発生技術についてのノウハウを伝授していただきました。

その日の夜行バスの出発時間が決まっていたので、少しでもIさんの話を聞きたいと言うことで藤井君も道ずれに晩ご飯をすっとばしてIさん宅に行ったのでした。

京都生協さんの所と契約をしてから計画出荷と言うことを意識するあまり、品種の絶妙な組み合わせによってその目的を達成し、本来のレベルの高い発生技術論がおざなりになっていたことに気づきました。

計画出荷という目的が達成されているのでそれで満足しかけていましたが、今のホタ木数の規模ならもっと出荷数が増えるとIさんに言われ、まだ上を目指すことができるんだという希望を持つことができたのでした。

Iさんの話の根本を理解し、品種の組み合わせに加えて発生技術を向上させ次年度の成績が今年を上回るように頑張りたいと思います。

消費者の皆さんへは、栽培が難しいけど美味しいと言われる品種にチャレンジし、その美味しい品種で安定的にお店と取引が続けられるようにすることで、原木しいたけの美味しさをより堪能していただけるように努めていきたいと思っています。

今回訪問させていただきました生産者の皆さんお忙しい中ありがとうございました。
  生産者を訪ねて 2005/10/14(Fri) 20:45

明日の夜から急遽夜行バスで東京へ行くことになりました。
しいたけ栽培を始めて7年間いろいろな生産者のところへ
おじゃましましたが、関東信越地域は初めてです。

朝に東京について一日かけて新潟を目指しながら
途中何軒か生産者を訪ねます。

翌日は新潟周辺で生産者を訪ね、その日の夜に
夜行バスで帰るという予定です。

ハードな日程ですが品種の情報や、技術面で何らかの
刺激を受けて、自分のモチベーションが上がれば
と思っています。

 

9月7日(日)

京都生協嵯峨野店で試食販売イベントをしました。
その様子を友人が撮ってくれましたので、写真を4枚掲載します。

来年は、試食販売の機会も増やしたいと思っています。
組合員の皆さん、嵯峨野店の職員の皆さんお世話になりました。


 

2月21日(金)

毎日、次年度のしいたけ原木の仕込み=植菌作業に必死で頑張っています。
1月16日に開始して約半分の6000本が終了しました。
この間発生はお休みしていますので一日でも早く植菌を終えて出荷できるようにしたいと思っています。


 

11月16日(土)

毎年、パルスプラザで行われる京都府農林フェスティバルの京都府生しいたけ品評会にて
知事賞を受賞することが出来ました。

ちなみにこの椎茸は秋山種菌のA−526と言う品種です。


 

5月11日(土)

京都生協下鴨店に行って来ました。
私の作ったシイタケが陳列してありました。

5分間で6個のシイタケが売れていくのを見て
私は売れて良かったとホットしたのですが、一緒にいた妻が
なんかうれしいなあと言ったので売れたことがうれしいのかと思っていたら、今日あのシイタケが買っていった方のおかずになるのかと思うとうれしいというのです。

男と女の視点の違いでしょうか。そうやなあとしみじみ思いました。

市場出荷では味わえない喜びでした。


 

4月12日(金)

4月12日は、現在の様子を報告します。
以下、写真が6枚あります。

【1】
これは、一昨年の秋から昨年の秋まで使用したホダ木です。3年木といいます。5月後半から9月まで、2回程度使用します。

【2】
新ホダの仮伏せ。主に椎茸菌の活着を目的とします。

活着⇒原木の枯れ込み⇒菌の蔓延⇒
10月から発生
というサイクルで管理して行きます。
【3】
今年植菌した原木(新ホダ)です。
上の写真のようにハウスで初期活着を試みるのですが一部は外へ出しています。
【4】
現在の休養ハウスの様子です。
ここで温度と水分を管理して発生の準備をします。

発生⇒採取⇒休養⇒発生というサイクルで年間8〜10回転します。
【5】
現在の発生、採取ハウスの様子です。
ハウスの大きさは、7.2m×30mです。
 

【6】
現在の発生の様子です。
ようやく発生が安定してきました。


 

3月22日(金)

”植菌も終わり・・・”
植菌が終わりました。今年は植菌本数を去年の原木7000本から
8000本へ1000本拡大しました。今年の10月まで大事に育てて
初めての収穫を迎えます。
さて、これからの椎茸の発生状況ですが、空気の乾燥と長期休養開けで
安定発生には少し時間がかかりそうです。
まずは1回使って、2回目の発生を迎える4月の後半から本調子に持っていけるような計画をしています。

3月26日から京都生協の下鴨店を中心に火曜日と土曜日の週2回、
10店舗での販売が予定されています。

特撰の椎茸は、もう少し発生が安定して、納得のいく状態になりましたら
お知らせいたします。

レギュラーの発生状況は、やや少なめですが質に関しては上々です。


 

2月22日(金)

今日は、不肖ながら私が京都府農業会議の”経営京都”という冊子に掲載されるということで担当の方がインタビューに来られました。
年が同じということで話も盛り上がりました。
最近思うことは、公務員の方でも、ものすごく考え方が柔軟で、前向きな方がたくさんおられるということ。これまでは、公務員気質という呼び方がぴったりのズレた人ばかりかと誤解していたようです。こういった方々と農業の未来について真剣に取り組めたらと思いました。

しいたけ栽培のほうは、原木8千本のうち5500本の植菌が終了しもう一息といったところです。今私は植菌の”鬼”と化しています。
京都生協の店舗において3月20日くらいまでしばらく私の椎茸は目にしていただけませんが植菌が終わり次第出荷を再開しますのでおまちください。


 

1月21日(月)

今日の晩御飯は下呂温泉のおみやげのほうばみそ。たっぷりとしいたけをいれました。めっちゃおいしかったです。
味噌汁にも椎茸(佃煮用)がたっぷり。こちらもぷりぷりしていておいしかった。

 

10月31日(水)

いよいよ明日から京都生協に、
手塩にかけたかわいいしいたけが並ぶ。